前回、進研ゼミは授業予習で使うということを書きました。
今回はこのお話の続きです。
とその前に。
前回、今回と進研ゼミのおすすめの使い方について書いていますが、すべての子に向けてのおすすめの使い方ではありません。前回予習での使う事をお勧めしましたが、通信教育での予習は本人の根気や理解力が必要です。それぞれのお子さんのタイプによると思いますので、その点だけ付け加えさせてください。
タイトルに「上位校狙い」と付けましたが、文字情報からの理解力が高いお子さん、という意味を込めてそのような表現にしました。
前回の最後にも書いたのですが、お子さんがやれるのであれば進研ゼミは紙教材をおすすめしたいです。
理由はいくつかありますが、1番簡単な理由は、学校のテストや入試は紙ベースだからです。
紙に書かれている問題を読んで、筆記用具を使って答えを書くからです。
問題形式になれている事は、とても大切な事です。
最近のテストは、とにかく文章が長いものが多いです。また資料読み取りやグラフの読み取り、イラストを利用した問題など、1つの問題に対して情報量が多いものも珍しくありません。
問題用紙が2枚に渡っていたり、裏表に書いてあったり、そんな時に問題用紙をうまくさばきながら問題を解いていくテクニックも必要です。ちょっとした読み違いがケアレスミスにつながります。普段から紙の教材で慣れておく事は無駄ではないと思います。
また、効率的に学べるのも紙の教材です。
テキストを開くだけですぐに始められるし、解説動画でなくても、文章で解説が理解できるのならば文字で読んだ方がずっと速いです。
わからなかった事は、読んで理解しないといけませんが、能動的な疑問解消はより強く印象にも残ります。
そして、紙ベースの教材に慣れておく事は、高校に入ってからの学習にも大いに役立ちます。これは高校入学した今だからこそ、余計に紙ベースの勉強をやってきて良かったと思ってることがあります。
子どもの入学した学校はいわゆる面倒見のいい高校です。
高校選びをする時「面倒見のいい」という言葉をよく耳にすると思いますが、これはどういうことか?
「面倒見のいい」という意味のひとつに、課題が多いというのがあげられるのではないでしょうか。ご存知の方も多いかとは思いますが、今時は、高校に合格したら入学までに課題が出される学校があります。
入学前の課題は、中学の復習ではありません。高校の予習です。
そして一番頭を悩ますのは数学の予習です。上位校の数学はチャート式やフォーカスゴールドなどを使っているところが多いと思います。
もちろん、子どもも入学前から数学のすごい量の予習が言い渡されてました。
自宅に届いた参考書を使って、黙々と数学を解いていきます。
まず例題を解く→解説を読む→問題をやる。
この繰り返しをやります。もちろん動画解説なんてありません。
春休み中は、毎日この数学だけで3〜4時間やっていました。
そして勉強してくるだけじゃなくて、最初の数学の授業で課題の範囲のテストがあります。テスト後は授業で問題の解説、なんてものは無くて先生が作った解答解説を1枚渡されてそれで終了だそうです。(もちろんわからないことはいくらでも個人的に質問にいけますが)
これがこれからずっと続くそうです。何日までに何番までやってくる、終わったらテスト。
入学時に保護者にも説明があったのですが、中高一貫校に比べて公立高校はスタートからすでに出遅れている状態です。特に数学はその差が大きいので2倍のスピードでやります、と言われました。
確かにそうなんですよね。
子どもの友人で公立の中高一貫校に行った子は、中3でもう高校数学に入っていたという話をしていました。
入学してからもやっぱり数学の負担は一番大きいです。ほとんど毎日机に向かって数学をやってます。こうしている今日も数学のテストだそうで、入学してからすでに3回目のテスト。
でもこれこそが「面倒見のよさ」なんだと思います。否が応でも、どんどんお尻を押してくれる。
そんな状況で子どもはどうかというと、先に書いたように黙々とやています。なぜ文句が出ないか?それは中学の時から数学は紙ベースの進研ゼミや参考書を使って、自学の先取りをやっていたので、やってることがあまり変わらないからです。
「内容的には格段に難しくなったけどこのやり方に慣れてるから辛くはない」と言ってます。
子どもは中2の終わりぐらいまでは、月の前半は進研ゼミ(だいたい2週間で1ヶ月分を終わらせてました)、そして月の後半は、英数の先取りをやっていました。
時間にすると、平日の1時間〜2時間ぐらい。
ちなみに数学は先取りで3年生の4月に中学の内容を終わっていました。(コロナ休校で時間ができたため思いのほか早く終わりました)
その時使ったのは、チャート式の2年生と3年生。
現在はこちらに改訂されてます↓
学習指導要綱が変更されてるので、もしこれから買われる方がいらしたら、改訂版の方がいいと思われます。
少し進研ゼミから話が横に逸れてしまいまたが。
高校受験は、もちろん希望する学校に受かるということがまず第一ですが、当然受かった後のこと、入学してからのこともとても大切です。
入学時に進路担当の責任者の先生が、「この地域は塾依存の高校受験がほとんどなので、これからちょっと大変かもしれませんが指導していきますので」というような事を口にしてたのですが、おそらくこういう数学の勉強方法のことを言われてたのだと思います。
参考書に向かってコツコツと勉強を進めることができる力が大学受験に必要だということなのかなと理解してます。
すでに課題の提出が間に合わず呼び出しされていたり、テストの点の低い子も出てきているようです。中学時代は学校で1番を取っていたような子たちも苦戦し始めてる。
子どもは中学生の時にやっていた勉強法が、高校の勉強の準備につながっていたようで、今のところテストもいい点が取れているようです。
現在中学生で、文章の解説だけだと理解しにくい動画解説の方が分かりやすのではあればもちろんそれでいいと思いますが、どちらでも大丈夫な場合は紙教材で自学することに慣れておくと後々それが役に立つかもしれません。
子どもは小学生の簡単な問題から少しずつスモールステップを踏んで、紙教材の勉強の時間数や難易度を上げてきたので、高校のこのやり方も自然にできるようです。
長く続けてきた通信教育の威力をここへきて強く感じてます。
ちなみに以前にも書きましたが、進研ゼミは中学講座を最後にやめています。
学校からの課題の量が本当に多いので、部活も始めたしとてもじゃないけどそれ以外のことはできないと言ってます。
進研ゼミからは連日DMが届くのですけど・・・。