前回、塾なし受験のよかったことを書きましたが、
塾なしだとわからない問題はどうするの?という疑問があると思います。
親が教えられるんでしょ?
と、もしかしたら思われた方がいらっしゃるかもしれませんが、私自身が教えられたのは、せいぜい中1の1学期までというところでしょうか。
だんだん聞いてくることも、いやそんな難しいこと聞かれてもという感じになってました。私自身大学生の時に中学生の家庭教師をやっていたことがあるのですが、すっかり忘れてしまっているし、子どもが聞いてくる内容も教科書レベルじゃなかったのでとても無理でした。子どもの方も中1の後半ぐらいからまる付けは手伝ってというけど、私に教えてと聞いてくることはほとんどなくなりました。(お母さんじゃだめだとわかったんでしょう。)
唯一教えられたのは、国語の現代文だけでした。
もともと私が現代文だけは得意だったということがあったのですが。あまりに子どもが現代文苦手でなんとかしようと色々な解法の本を買い漁り、私の方で先に読んでいたおかげで(子どもにどの問題集がいいか選んでました)、思いがけず私の方が現代文がどんどんわかるようになったという。
それでも先生が生徒に教えるような教え方ではなく、子どもが納得いかない問題の解説を一緒に読んでじっくり根拠を探すというようなやり方をやりました。
私が手伝う問題は子どもがすでに解説を読んで納得していない問題なので、私が「解説に書いてある通りこうだからこうなの!」みたいな話をしても全然受け入れてもらません。子どもが納得するポイントをみつけるまで、答えを探す手伝いをしていたというような感じです。
でも、結果的にこの時間をかけて徹底的にやっていた根拠探しがその後の国語力に繋がった気がします。
それ以外の科目に関しては、わからないことは解説を読む、解説を読んで納得いかなければ教科書や参考書を読む。
理社はこれの旧版を使っていましたが、時々「そういうことか!」なんて言いながら読んでいたので役にたっていたようです。
それ以外にもネットをよく使ってました。
いまさら私が言うまでもないですが、ネットでは色々な人が色んな解説をしてくださっているので、ほとんどの疑問は検索すれば解決できました。
だいたい中学生が疑問に思うことや引っかかる事は似たようなところが多く、誰かが解説してくれていたり、全く同じ疑問を掲示板などで質問している人がいてそれに丁寧な解説がついていたりするので、自分でうまく検索ワードを考えれば大抵のことは見つけられました。
最初のうちは、見つけられないものは私が検索して、こんなキーワードを入れると見つかるよと教えていました。そのうち、自分で理科はこのサイトの解説がいいとか英語はここがいいとか、検索するだけでなくお気に入りサイトも見つけていました。
進研ゼミ関係は問い合わせメールを使って何回か質問しました。解答はとてもわかりやすくてすごく丁寧だったと言ってました。
受験生が使う全国の高校入試の問題。
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これは解説がなく答えだけですが、わからない問題は何年の何県,問〇と検索するとだいたいその県のどなたかがサイトで解説してくださっていたり、地元塾などの解説動画がYoutubeにアップされていたりしてたので、わからなかった問題はそれをみてました。
そして本当にどうしてもどうしても解説読んでも理解できない問題。
これは保留してました。その日1日やってもなんだかピンとこない、これでいいのか?みたいに引っかかる問題。こういう問題がそれほど多くなかったということもあるのですが、気分を変えて翌日やり直してみたり、少し時間が経って別の問題をやったりすることで、あ!あの問題もこういうことだったのかと解決できていたようです。
保留してる問題は机の上のホワイトボードの隅にちょこっと書いておいたりして、解決できる日を待っていました。
こんな感じで、直接誰かに教えてもらうというようなことはほぼありませんでした。
解説を読んで理解できるというのは、通信教育という勉強のやり方に小さい頃から慣れていたというのも大きかったかもしれません。
ここで、ふと思うことありませんか?学校の先生ってどうなの?
わからないことは学校の先生に聞いたりはできないのと。
私も最初はそんな風に思っていたのですが。
まず、科目の先生を捕まえるのが難しいというのがありますよね。授業の内容なら授業中に聞きやすいですが、例えば全国の入試問題のわからないところを教えて欲しいなんて、なかなか言いにくい。
そして、ここからは中学時代の愚痴ですが、はっきり言ってしまうと先生たちのレベルがあまりよろしく無かったのです。
中学時代に子どもがよく私に愚痴っていたのですが先生たちがよく間違えると。特に英語の先生の板書のスペルミス、国語や社会の先生の板書の漢字間違えがすごく多いと。
板書以外の説明間違いなどは子どもは黙っていたようですが、板書はみんながノートにそのまま写すので黙ってたら後でみんなが困るだろうと、何度も指摘していたようです。
国語の漢字テストが50点中49点だった時に、間違えた一問がどうみても正解と思われる送り仮名に×がついていて。先生にこれは違うと思うと言いに行き、先生の方で後で確認してみますと言われて、後日、子どもの指摘の方が正解で、解答用紙がもう一度回収されて採点し直しになった事もありました。
英語の先生に、Would you like something to drink?はなぜ疑問文なのにsomethingを使うのか質問した時も、定型文だからそのまま覚えればいいと言われたそうで。納得いかなくて家で自分で調べて、なぜsomething使うかわかったとか。
社会の先生が生徒に累進課税の実際の課税の計算方法を聞かれて、間違った計算方法を説明をしていたり。(この時はもう面倒くさいから黙ってたと言ってました)
極めつけは数学の授業で入試の過去問をやらされた後に、先生が解説を始めたのはいいのだけどその問題がなかなか解けなくて、結局クラスメイトに促されてその問題が解けていた子どもが前に出て黒板でその問題の解説をしたそうです。
生徒会や部活の関係で色々な先生と接する機会も多かったので先生方とは良い関係を築いていて嫌うようなことはなかったのですが、一方で教えてもらう事には疑問をもっていてわからない問題を訪ねていって教えてもらうという気持ちにはならなかったようです。
こんな風に書くと、やっぱりわからない時にすぐ聞ける人がいる方がいいと思われる方も当然いらっしゃると思いますよね。
もちろんすぐに解決できれば、効率もいいし。
でも、この効率の悪い「どうにかして自己解決してやる!」という事が、逆に良かったなと思うこともあります。苦労してして調べたものは絶対に忘れないし印象に残るので次に出てきた時は絶対に解ける。ずっと疑問に思って心の中で温めていたも、色々な方向から考えて答えにたどりつこうとするので、苦しい問題を考える力もつく。
そして、こういうことを繰り返していくうちに、どうしたら自己解決できるかその方法をみつけるのもうまくなっていきます。
すごく遠回りなやり方で時間はかかりますが、その分身につくものも多いのかなと思います。高校に入ってから、子どもが「塾なしで身につけた自学のやり方が今、役に立ってると思う」と口にすることがあります。
ということで、わからない時は、子どもが自分でなんとかしていたというのが答えです。
(おまけ)
中学の先生のあまり良くなかったと書きましたが、それでは高校の先生はどうでしょうか?
子どもに聞くと、高校の先生はとても良いそうです。
公立高校とはいえどうやらレベルの高い先生方が集められているようです。(高校の卒業生の先生も何人かいらっしゃたり、出身大学、経歴などもすごい先生がいるそうです)
また先生方も赴任されてくるとかなりのプレッシャーだそうで、相当な授業の準備が必要でかなり勉強されるようです。進路指導の先生は「先生方も一生懸命勉強して準備しているから君たちも頑張って」とよく生徒たち言ってるそうです。この夏休みも受験指導を勉強するために予備校に通われていた先生もいらしたとか。
先生方の努力や丁寧な指導はちゃんと生徒たちにも伝わっているようで、そういうのも生徒たちの頑張りに繋がり、先生と生徒の頑張りが好循環しているように感じます。熱のある指導は、ちゃんと生徒に伝わるんだなと思います。