今年の夏はものすごく暑かったですが、お盆も終わると気温が高くてもなんだか夏の終わりを感じます。
まだまだこれからが夏休みだ!と思っているのは大学生ぐらいのもので、息子も9月に遊ぶお金を稼ぐために連日バイトに励んでいます。
大学生は人生のボーナスタイムだと思っているので、自分の好きなように時間を使って欲しいと思っています。
そして大学生以外の学生たちは、夏休みの終わりの時期でしょうか。
最近は8月中に新学期が始まる学校も多いと思うので、もうすでに始まっている子や休み明け早々の試験にむけて準備している子もいるのかな。
ちょうど1年前こんな記事を書きました。
大事なことなので、今年もまた同じようなこと書いてみようと思います。
お盆休みが終わると、受験生たちは不安に包まれやすくなります。
そもそも夏の終わりというのは、受験生でなくてもセンチメンタルな気分になってしまい、夏に何かをやり残してしまったような気分になります。
受験生ならなおさらやり残したことが沢山あるような気がしているでしょう。
焦ることは何の役にも立たない。
後悔はなおさら役に立たない。
焦りは過ちを増し、後悔は新しい後悔をつくる。
去年の夏の終わりに、私が息子のスマホに送ったメッセージです。
心に響いたかどうかはわかりませんが。
この言葉は、私も何度も自分に言い聞かせました。
これぐらいの時期になると、受験生も不安に襲われるのと同じように受験生の親も不安に襲われます。
夏が始まる時は、「受験生の夏休み」ってとても希望に満ちたワードに聞こえます。
自由に使える時間の中で色々なことが出来る、夏にぐんぐん伸びる!そんな期待に胸ふくらませたりして。
しかし終わりが近づくと、今度は怖くなってきます。
夏休みが終わるけどちゃんと予定通り勉強できたのかしら?模試の成績は上がるのかしら?
夏休みは目の色変えてやると思っていたのに、結局ダラダラしていたし、受験生ってこんなカンジでいいのかしら?
夏休みは有効に使えたの?
そんな気持ちになったらどうしますか?
受験生にこの夏の成果を問い詰めますか?
そして夏休みを振り返って反省させますか?
思うように出来なかった受験生を責めますか?
夏の終わりに親がやってしまいがちなことを書いてみました。
こうやって文字に書いてあるものを読むと、こんなことしても何もいいことは無いだろうなというのはわかりますよね。
この時期は、親の不安を子どもにぶつけたくなる時期でもあるので、ここはグッとこらえましよう。
受験ブログなどを読んでいると、毎日長時間勉強していた優秀な受験生の様子も目にすることもあるでしょう。
また実生活でも「うちの子、朝から晩までずっと自習室に通っていて全然家にいなかったのよ」なんて話を聞かされることもあるでしょう。
世の中の受験生はこんなにちゃんと勉強しているののかと焦りが出ることもあると思いますが、そういう話は「きっと話を盛ってるのよ」と思って聞き流しましょう。
よそはよそ、うちはうち。
他人と比べてはいけません。
夏休みの終わりの漫然とした不安の中に
自分(子ども)だけが、この夏うまくいかなかったのではないか?
というのが、大きかったりします。
同じ大学を志望している受験生の中で、自分だけがこの夏、後れを取ってしまったのではないかという気持ちです。
息子も去年、そんな感じだったと思います。
東大志望の子はみんなこの夏すごく頑張っていて、こんなにやってないのは自分だけじゃないか、とか考えていたのでしょう。
息子は志望校判定がずっと良くてほとんどの模試でA判定を出していました。
よその方がその話を聞けば、どうしてそれで不安になるの?と思うでしょう。
私もそれが他人のお子さんの成績だったら、あの子なら大丈夫でしょと言うと思います。
でも、やっぱり本人だったり、自分の子どもだったりすると、そんな成績をとっていてもすごく不安になります。受験に絶対はないですから。
息子はいつか周りに抜かされて置いていかれるのではないか、ということを時々言ってました。
時には自信があるというようなことを言うのに、急にだめかもしれないと沈む、受験期は本当にそれの繰り返しでした。
模試でA判定を取り続けていて実際の大学受験がうまくいった子でさえ、振り返ってみれば夏休みの終わりの時期にはメンタル落としていたのです。
つまり、みんなこの時期はメンタルがしんどくなるのです。
そこで今日のタイトル
夏休みの終わりが近づくと受験生のメンタルが落ちてくるのは当然のことと心得よ
と偉そうに言ってみました。
この時期に不安になるのは普通のことです。
(もちろん何の不安もない受験生はこのまま何も心配せずに突き進んでください。わざわざ不安になったりする必要はないですからね)
去年の息子の様子は上に載せているブログの中でも書いていますが、夏休みが終わってしまうという焦りや、残り半年しかない時間の中で今までのやり方でいいのか?自分はなにかやり方を間違えてはいないのか、そんな不安も感じていました。
でも、この時期に同じようなことを考えている受験生がたくさんいて、みんなが迷ったり不安になっていることがわかったら、すーっと気持ちが落ち着きました。
この時に、自分だけが苦しいわけではないと思う事って、とても大事だなと思ったのです。
夏の終わりに自分だけが取り残されているわけじゃない、みんな同じところで同じように不安になっている、もしそうなら、誰よりも早くメンタルを立て直したものが先に走りだせると考えることができます。
先に走っている人たちに追いつこうと思うのはしんどいけど、立ち止まっている人たちの中から走りだすのはそれほど難しいことではありません。
と書きましたが、本当のところはどんな状況かなんてわからないですよね。
実のところはみんなずっと前にいて完全に置いて行かれているのかもしれません。
でもね、そんな風に勝手に自分の都合のいい状況をイメージしてしまえば、止まってしまった足が気持ちよく動き出すのではないか思いました。
だから、
自分だけじゃなくてみんなが苦しいと思ってしまった方が、自分の気が楽になる
ということなのです。
夏休みが始まる前に
「受験は高3の夏で決まる」「夏は受験の天王山」「夏休みが合否をわける」「夏休みが重要」「後悔しない夏休み」「大きな差がつく夏休み」「夏を制するものは受験を制す」
こんなことを呪文のように何度も聞かされて心に刷り込まれてしまっていたら、夏の終わりが怖くなるのも当然です。
「受験は高3の夏で決まらない」
「夏は受験の天王山じゃない」
「夏休みで合否は決まらない」
実際、夏休みにどんなに頑張ったとしても、もし夏休みに満足して秋に気持ちが切れてしまったら、状況は変わります。
夏休みの終わりはゴールではありません。
まだまだ、楽観したり悲観する時期ではないのです。
今年の夏は、本当に暑かったので受験生たちも身体に疲れも溜まっているのではないでしょうか。
本番までまだ少し期間がありますので、うまく心と身体をゆるめながら秋のリズムへと移行していくのがよいかと思います。
不安になるのは、それだけ真剣に向き合っている証拠です。
真剣に向き合ってる自分(受験生)を褒めてあげてくださいね。