この三連休は数学の課題に頭を抱えていた子ども。
「集中できない」とか「間に合う気がしない」とか「もうダメかも」というセリフを言うためにいちいちリビングに降りてくるので、その度、相手させられてました。
さすがに連休最終日はお尻に火がついて、必死にやってましたが。
中学生の時は「わからないならさっさと解説読んだら?」とか「難しい問題は後回しにして、できるものからやったら」とか、何か子どもの突破口になるようなことを言わないと、と思って絞り出していましたが、もうそういうのもやめました。
今は「それは大変だね」とか「チョコレートでも食べる?」「何か甘いものでも飲めば?」そんな事ぐらいを言って構ってあげます。
子どもは、数学に対して効率の悪い真っ向勝負をやりがちなので、側でみてるとハラハラするのですが。
それには理由があるのだとわかってきました。
子どもは、暗記するような数学のやり方だと太刀打ちできない問題があると感じてるようです。
わからない問題の解説を読んでわかった気になってもそれではだめだと経験から感じているようです。そのやり方で9割までいけるかもしれない、でも残り1割は届かない、そんな感じでしょうか。
子どもの模試の結果なんかをみると、できる分野は完璧にできる、苦手とする分野はばっさり落とすそんな感じです。
ばっさりと落とすところは、子どもが納得するまで考える時間を取っていないところ。
面白いぐらい出来不出来が分かれるので、「やらなくていい事と、やるべき事がはっきりわかったから良かったね」といつも私に言われてます。
しかし、なんせ真っ向勝負なので、そこへ向かう気合いが必要なようで、集中力が高くてやる気に満ちている日じゃないとできない。
時々、満を持して「今日は数学の〇〇をやる」となぜか私に宣言をして部屋に籠る時があります。
それから数時間して、「〇〇のことやっと理解できた。面白かった」とスッキリした顔してリビングに戻ってきます。
そしてこの日を境にその言葉通りに、苦手だったそこの分野もきちんと綺麗に点を取るようになります。
いつもこうならいいのに。
苦手なところはわかっているのだからさっさとやればいいのにって思うのですが。
そこは「集中力の人」なので、一筋縄ではいかない。
ベストコンディションがくるのを待っているらしい。(単にサボってる言い訳にしか聞こえない時もありますが)
あ、もちろん真っ向勝負してもわからない問題は、ちゃんと解説を読むし、それでもダメな時は数学ガチ勢の友だちに教えてもらったりしてるみたいです。(数学オタクとか、中学生のうちに数検準1級とかとってる子もいるらしい)
ただそこに至るまでの時間は、単純に何分でできなかったらとかそういうのではダメだそうで、自分なりにここまでは頑張って考えるという感覚があるらしいです。
その過程をきちんと踏まないと、ただ解説を聞いただけになってしまうらしい。
今どきは、解法を覚えて演習量を増やすやり方をすすめる人も多いですよね。
その極端な例だと、問題を解かずに解説から読んで始めるなんていう勉強法もありますね、数学に限らずですが。
世の中には色々な勉強法が出まわていて、そういう視点があったかと気づかされて面白いです。
数学に真っ向勝負を挑むのは無駄と一蹴されそうですが。
子どもは数学に関しては演習量を増やすよりも、「集中力を高めて考える」これに尽きるようです。
側でみてるとそんなやり方でいいのか?とすごくハラハラさせられるんですが。
子どもは自分の中で色々試してきて、その中で自分にとって一番いいものをやっているのでしょう。多分、解説を読むにしても、すぐに読むのと真っ向勝負に挑んでから読むのでは、解説の理解度も違うのでしょうね。
高校受験に塾を使わなかったことがこういうところでも出ているのかなと思います。
頼れるものは自分の感覚、世の中で良いと言われていても自分が納得できなければやらない。
無駄な勉強を嫌う子どもが数学だけは真っ向勝負に挑むので、きっとそれは無駄じゃないんだろうなと思うことにしてます。
学校の課題をこなしているだけで、学校の成績も模試も結果が残せてるみたいなので、私が口を出す幕もないのでしょうが。
学校の保護者会でも先生に「高1の間は失敗してもいいから色々な勉強のやり方を試してください。時間のある高1のうちに自分に合う勉強の仕方を見つけて欲しい」と言われてます。
文系選択なので数学は数2bまででいいのですが、夏頃には学校でも範囲が終わるようです。
今はとにかく学校のペースに合わせてしっかりやっていけばいいのかしらねと思ってます。
この1年「数学の問題集とか買わなくていいの?」と何度も子どもに聞いたのですが、「学校で使っているのだけで大丈夫」とずっと言われてました。
高校に入ってから数学の問題集は、学校以外では1冊も買っていません。
(数学以外もほとんど買ってないんですが)
学校が選んでくれているものが子どもにぴったりあっているのか、子どもの演習量が少ないのかはわかりませんが。
まずは手持ちのものをきっちりとやりたいと言ってます。
(おまけ)
課題が全部終わってすっきりした顔している子どもに
「あんなに集中できないってずっと言ってたのに、なんで最終日は集中できるの?」
と聞いてみたのですが。
子「そこはほら、期限がギリギリだっていう緊張感からでてくる集中力だよ」
私「それなら最初から連休の最終日にやるって決めてしまえばいいんじゃないの?」
子「それだとギリギリで心配だし」
私「結果的に、ほとんど最終日しかやってなくて間に合ったんでしょ?」
子「それはそうなんだけど」(となぜか照れ笑いする子)
私「集中力がでないと言われたお母さんにどういう反応をして欲しいの?」
子「うーん、ただでさえ嫌な気分になっているのに、追い打ちをかけるように嫌な気分になることは言わないで欲しい」
私「それなら、お母さんに辛いとか集中できないとか言わない方がよくない?お母さんあなたが気分悪くなること言いいそうだし」
子「でも、そういうのって自分ひとりで抱えているより誰かに聞いてもらった方が良くない?」
私「それを言って、お母さんに何を期待しているの?」
子「もしかしたら、集中できるような何かを言ってくれるかもしれないと思って」
私「いやいや、そんな期待をされても」
子(えへへ)
色々よくしゃべる親子です。