考えるお母さん**大学受験を見守る         

塾なしオール公立の息子が東大生になりました。考えるお母さんがこれまでの子育てを考えてポツポツと語ります

共通テストの志願票は誰が?



 

 

今月の頭に、友人からLINEがきました。

 

「共テの志願票もう書いた?」

 

私は、それを読んで少し固まりました。

 

ええっと、どう意味なんだろう?

何か書き方を私に聞きたいのかな?

 

この聞き方だと私が書いた?みたいだけど、主語が抜けているだけで子どもがもう書き終わったのか、っていう意味なのかな、と思いました。

 

私は

「もう学校へ提出したよ」

という返信をしました。

 

 

この次におくられてきた言葉に、私はとなってしまったのですが。

 

「志願票って誰が書くの?〇〇ちゃん(私の愛称)書いた?」

 

誰?

 

だれ?

 

だれって聞いてる?

 

私が書いた?って聞いてる?

 

 

私は、その文に軽く混乱しました。

私の頭の中には、親が大学受験の書類を書くという概念が全く無かったので、何でそんなことを聞くのだろうという疑問の次に、私の概念が間違っていたのか?そんな考えも浮かびました。

 

そして、受験案内を読んでいた時に、確か書いてあったよな、と思い出してもう一度、受験案内を引っ張り出してきて読んでみました。

 

令和6年度 受験案内(PDF形式) | 独立行政法人 大学入試センター

 

この冊子の19ページ、共通テストの記入方法が書かれています。

このページの一番上、色を変えて注意事項が記載されています。

 

 

①志願票は、必ず志願者本人が黒のボールペンで丁寧に記入してください。

「必ず志願者本人が」

 

 

その後に但し書きがあります。

(病気・負傷や傷害等のために記入が困難な場合は、保護者等が記入してください)

 

 

現役の高校3年生だとしても、もう半数近くは18歳で成人している年齢です。

大学受験の書類を親が書くという発想が私には全く無かったので、今回の件はびっくりしました。

 

現役高校生の場合、高校を通じて出願するので、多くの高校で手厚く共通テスト出願について指導があると思います。

もちろん子どもの高校も同じで、学校で全て指導がありました。

また高3の最初に行われた保護者会の時にも、大学の出願関係は全て(共通テストに限らず)本人にやらせるようにとも言われ、それはそうよねと何の疑問も思わずに聞いていました。

中学までは模試の申込は親がしていましたが、高校になってからは模試の申し込みも全部子どもがやっていたし、模試に限らず子どもが出来る手続きは子どもにやらせていました。

 

友人には

「必ず志願者本人が、って記入方法のページに書いてあるよ」と送って、その後は、LINEのトークで色々しゃべったりしました。

 

 

この時期はネットで共通テストのことを書いている保護者の方が多くて、SNSやブログでそういうのを目にしたり、また私も疑問に思って検索かけて過年度の共通テストの志願票について書いてあるものを読んだりしたのですが。

 

置いておいたら親が勝手に書いてしまったとか、

本人が書かないといけないのでしょうか?

(本人が書くと書いてあることに)後から気がついたのですが親が書いたら不合格になるでしょうか?

 

などなど色々ありました。

 

まぁ、「必ず志願者本人が」とは書いてありますが、(困難な場合は保護者等が)とあるので、実際のところは親が書いても問題はないと思います。

最近、インフルエンザやコロナが高校生の間でも大流行しているので、学校の締め切り日に間に合わせるために保護者の方が代わりにかいているということもあるし、保護者が書いたからといってわざわざ「困難だったのか?」と確認されることもないと思うので。

 

 

その上で、考えるお母さんは少し考えてみたのですが、友人と私のこの感覚のズレはなんだったんだろう?と。

 

ここまで読まれた方で、もしかしたらこの話題のテーマを「過保護な親」について書いていると思われたかもしれませんが、そういうわけではないのです。

 

私が思ったのは、これは「子どもの高校受験を経験した親」か「子どもの高校受験を経験していない親」の違いなのかなと気がついたのです。

これを読んでピンときた方は、お子さんの高校受験の経験がある方ではないかなと思うのですが。

 

なぜかというと高校受験の時は、受験者本人が志願票などの書類を書いているからです。

私立のみとかネット出願の場合などは、親御さんだけが手続きしている場合もあるとは思いますが。

公立中学校から公立高校を受験する場合、学校の方で志願票の書き方など細かい指導があるところがほとんどではないでしょうか。

 

ン十年前に私が高校受験した時も、同じでした。

住所って住民票と同じ表記じゃないといけないの?とか、丁目とか書くの?とか、こたつの上に書類をおいて父親や母親にあーだこーだ言われていた情景がいまでも浮かびます。

ン十年経っても覚えているということは、それだけ自分に責任を感じ緊張しながら書いていたからだと思います。

 

子どもも同じでした。

コロナ騒動が始まって最初の高校受験組だったので、急な変更事項も多くて中学校も親も大変でしたが、それでもみんな本人が書きました。

まずはコピーで下書きさせられて、それを親が確認して、シャーペンで下書きしてからボールペンで清書して、と随分時間をかけて書きました。

受験料の振込も子どもにさせたかったのですが、この時は、担任の勘違いで振込期限が短いと間違えていて(コロナ関係で変更があったのを担任が把握していなくて)、振込用紙をもらってから2日のうちに振り込まないといけなかったので私の方でやりました。

 

 

こういう一連の高校の出願って、「15の春」の儀式だったなと思います。

 

今思えば中学校だって、子どもにやらせるより親の責任で親に書かせてしまった方が楽なはず。

でも、生徒たちにひとつひとつ丁寧に教えて自分で出願させるというのは、そこに教育的意味があったのだとよくわかります。

大人になる通過点として、高校受験が大きな役割を果たしていました。

 

「誰が書くの?」と聞いた友人は、高校受験をしていない、中学受験組のお母さんです。

このあと、色々受験のあれこれの話をしていたのですが、彼女から出てくるワードは「中学受験の時は」でした。

 

初めての大学受験は人生2度目の受験といわれる子が多いと思います。

 

中学受験と大学受験

高校受験と大学受験

 

2度目の大学受験を、1度体験している受験と比べるのは当然のことと思います。

私は、子どもの大学受験を見守りながら高校受験の時のことを思い出しているし、友人は中学受験のことを思い出しています。

 

友人が、「誰が書くのか?」迷った気持ちがわかったし、なぜ私が、親が書いた方がいいのか?という考えが浮かばなかったのかもわかりました。

 

 

 

友人の後日談です。

最初は「お母さん書いて」と共通テストの志願票セットを渡してきたという話だったのですがよく確認してみたら、どうやら振込用紙を書くのがめんどくさかったらしく、お母さんがお金を振り込みに行ってくれると言ってくれたから、ついでにそれも書いておいてという意味だったそうです。

(その子の学校でも、丁寧な出願の説明会があったことも後から聞いたそうです)

 

うちの子どももそうなのですが、高校生、どうでもいい話はよくするくせに、こういう大事なものに限って、言葉足らずでちゃんと説明をせずに親に何か頼んでくるので、親がどうしよう!と慌てがちです。

まだまだ子どもに教えたいことがいっぱいあるね、と友人と一緒にため息をついていました。

 

 

2024年の共通テストパック、予約が始まっていました。

 

 

 

 

 

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