今日は子どもが中学時代に進研ゼミをどんな風に使っていたかをお話ししようと思います。
まず進研ゼミというとどんな印象をお持ちでしょうか?
世間では、進研ゼミってそれほど難しくなくて、レベルが高くない、簡単というイメージではないでしょうか。通信教育といえば、Z会は難しい問題を扱い進研ゼミは基礎力をつけるものみたいに思われている気がします。
ではなぜ簡単と言われてる進研ゼミを公立難関高校に入学した子どもはずっとやっていたのか?
教科書準拠だから、「定期テスト対策本」を使って定期テスト対策ができるから?
いいえ違います。
定期テスト対策本は、テスト直前に時間があればやりましたが、定期テストの半分も使わなかったと思います。(数学に関して言えばは全く使ってなかった)
それでは、何に使っていたのか?
それは、ズバリ予習です。
公立の上位校や難関高校を狙っているのなら、絶対にお勧めしたい進研ゼミの使い方、それは予習で使うことなのです。
進研ゼミの強みは簡単なレベルからのスタート、そして解説の丁寧さです。
全く習っていないことでもテキストに沿ってやっていけば理解していける丁寧さ、自学にとても向いているのです。
更にいうなら、進研ゼミは学校の進度よりも少し早く手元に届きます。予習で使うのなら届いたらすぐに始められます。学校の授業の進み具合を気にしなくていいので、いつも一定のリズムでテキストを全てやることができます。
復習に使おうと思っていると、せっかく届いてやる気満々なのにすぐ使うことができず、授業でやるのを待っているうちに、気がつけばやる気もなくなり、後回しにしたものが溜まっていたなんてことになりがちです。
予習ならそういうことが避けられます。
私、ずっと思っていることがあるんですが、小中学生って復習、復習ばかり言われませんか?習ったことの復習をしなさい、基礎を大事にしなさい。学校でそればかり言われてる気がするんですが。
確かに復習は大事です。でも理解しきれていない事については復習の必要があるだろうけど、理解できていることをもう一度復習することって意味があるんだろうかと疑問に思っています。
そして復習に頼りすぎる学習もよくないと思うのです。
授業で理解しきれなかった時に、「後で復習するから」と後回しにしてもいいという思考を生む気がします。
学校の授業を最大限に活かして、自分の実力をつけるためにも予習がおすすめです。
進研ゼミで予習する時に、完璧に仕上げる必要はありません。
7割ぐらいができれば充分です。
これからどんなことを習うのがそれを事前に知ることだけでも、これから受ける授業の濃度が全く違ってくるからです。
予習で理解できたことはどこか、難しいなと感じたところはどこか、理解できなかったことがあるか、この単元の重要なポイントはどこなのか。
また、前に習ったことで忘れていることや確認したいことが出てきたら、事前にそれを調べておくことができます。これが授業中だったら、その場で調べることはできません。
予習をするということはこれだけの準備をしてから授業に臨むことができるということです。
準備をして授業を聞くと、内容がよく理解できるし、ここは重要なところだからしっかり聞くところだなということがわかります。
また、予習でよくわからなかったところは授業で理解しようと集中できるし、それでもわからなったら先生に質問すればいいのです。
そしてこんな風に授業を受けると、授業でその単元の内容が完結できるので、後からわからなかったことを調べ直したり、復習する必要がなくなるのです。
子どもの日常的な勉強は、ほぼ予習でした。
受験勉強を除けば、復習は定期テスト勉強の期間だけだったと思います。
子どもがよく言ってたのは、
理科は実験があるから自分で手を動かしてないので、進研ゼミの予習だけではイメージがつかみにくいし、よくわからないと思うことが多い。
でも、事前に何の目的でどんな実験をやるの知ってるし、実験器具の名前や段取りがわかっているので実験がスムーズにできる。実験中に書く実験レポートも何を要点に書いたらいいのかわかるし、どんな言い回しがいいかもわかってるので書きやすい。
国語は、先生が授業中に生徒に「これはどう思うか?」と聞くことが、事前に進研ゼミでやっていた問題と同じことがよくあるよ。先生、進研ゼミやってるんじゃないの?って思うぐらい。他の教科に比べてると国語は、予習通りのことを問われることが多い。
理科と国語に関しては、本当によく上のような事、口にしてました。
英数は、進研ゼミとは別に先取りを進めていたので、進研ゼミは授業の予習でありながら先取りの復習にもなっていました。
社会はもともと歴史好きだったり、色々興味のある分野なので、次はこんなことやるんだ、これは知らなかったとか、この言葉は覚えにくねなんて言いながらやってました。
そして予習のメリットは、授業が理解しやすい、授業で単元が完結できる、それだけじゃないんです。
もしかしたら受験に直結するのはここかもしれません。
それはズバリ、内申点です。
授業だから、観点別でいうところの関心意欲態度でしょうか。
先程書いた国語の授業の話もそうなんです。
先生が「この時、主人公はどんな感情だったと思う?」などの問いかけにすぐに手を挙げて答えることができるのです。なぜなら、進研ゼミでその問いかけについて十分時間をかけて考えて問題を解いているので、自分の中での意見がもうまとまってるのです。他の子が自分の中で意見をまとめている時間にもう答えを出せています。
国語の授業に限らず、どの科目の先生も説明の後にたいした考える時間も与えられずにどう思うか?どうしたらいいか?など即座に答えを求めてくる場面が往々にして起こります。
多くの子はゆっくりと時間をかけてもう一度読み直したりすれば答えられるような問題でも、瞬間的な問いかけにすぐに答えられるかどうかは難しいところだと思います。
そうなってくると、すぐに手をあげて先生の求めている答えを述べる子の評価はどうなるでしょうか?
うちは慎重派だし、何も準備せずに考えていたら短時間で考えがまとまらず、手なんてあげられない子だと思います。(特に苦手な国語では)学力が高くても、そういう瞬発力がない子案外いるのではないでしょうか。
また授業を聞いていてもわからなったことを、タイミング良く先生に質問することもできます。
そしてその質問はたいてい「いい質問」と評価されるのです。
なんだかよくわからないという質問じゃなくて、こういうことまでは理解できるのだけどその先になぜこうなるかが理解できない、もしくは、こうなる可能性は無いのでしょうか?など、その事柄について深く考えようとしているのが先生に伝わるからです。
子どもとしては、内申対策のために進研ゼミの予習をやってるなんてそんな意識はなかったと思います。ただテキストが届いたから授業に関係なく進めていこう、それだけだったと思います。
進研ゼミの予習のおかげで、授業の密度がとても高くなり先生の評価も高くつくようになってました。
高校受験において内申点というのは、非常に重要です。
進研ゼミをうまく使うとこんな風に内申点につながると思います。
今日は触れませんでしたが、進研ゼミは紙版のもので予習することをお勧めしたいです。
長くなってしまったので、この話の続きは次回に書きたいと思います。