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塾なしオール公立の息子が東大生になりました。考えるお母さんがこれまでの子育てを考えてポツポツと語ります

塾なし中学生の先取り学習4

 

前回の続きです。

 

 

fumiax.hatenablog.com

 

 

先取り学習するためにどうやって時間を捻出しようか?と子どもと話し合いました。

 

まずは平日、部活のある日にできるかどうか、子どもに確認です。

 

子どもは少し考えて、

「進研ゼミの1ヶ月分の教材を2週間で終わらせれば、残りの2週間の時間を先取りにつかえると思う。」

と言いました。

 

なるほど、と思いました。

 

というのも我が家ではいかなる時も、進研ゼミの提出物を遅れて出さないとスタートする時に決めていたのですが、中学生になると定期テストがあります。

定期テストの勉強はテスト前に2週間使います。

そうなるとその2週間は進研ゼミができないのです。

 

定期テストがあるから進研ゼミは遅れてもいいという考え方は全くなかったので、遅れないためには、テスト勉強をする2週間を除いた日で1ヶ月の教材や提出物がおわるようにスケジュールを組んでいました。

 

当時、1ヶ月分の教材を2週間で終わらせるためには1日に3回から4回分のテキストをやって、週末に赤ペン課題をやればできるというのは、子どもはすでに体験済みでした。

 

「科目の組み合わせを考えて予定を組めば、3~4回分やっても1時間ぐらいでできるから」と心強い答え。

各科目の1回分にかかる時間の目安がわかっていたので、すぐに終わる科目と時間がかかる科目をうまく組み合わせれば大丈夫ということ。

進研ゼミは予習で使っていたのですが、内容はそれほど難しくないので子どもの気持ち的には勉強の中でも軽い部類だったようで、増やす事への負担感はあまりなさそうでした。

 

子どもは毎月、進研ゼミについている1ヶ月分のカレンダーとシールを利用して、その月の教材をスタートする前に予定を立てていました。

定期テストがある時は、定期テスト勉強期間をのぞいて2週間で終わるように、定期テストがない時は1ヶ月で終わるようにのんびりしたスケジュール。

 

つまりこれからは、1ヶ月のうち2週間で進研ゼミを終わらせる、残りの2週間で定期テストがあるときは定期テスト勉強、無い月は先取り学習をやっていこう、としっかり平日パターンを決めました。

 

とはいえ、

これだけじゃとても先取りすすめる時間は足りなそうです。

 

学校も、一番多い平日パターンは部活のある日ですが、委員会があれば帰りは6時半になるし、学校の宿題が多い日、委員会や学校行事の準備を家ですることも時々あったりするし。

 

そんなわけで、平日の進研ゼミをやる時間枠だけで先取りしてても進まないだろうと思ったので、職員会議などで部活が無くて3時半に家に帰れる時、学校が午前中に終わる日など早く帰れる日などは、勉強時間をふやして先取り勉強をやるようにしよう、土日祝日も日によって予定があったり無かったりですが、勉強ができる休日は先取り学習を進める、冬休み、春休み、夏休みの長期休みは、しっかり時間の枠をとって頑張る、そんな風にこれから先取りをやっていく時間を決めました。

 

そんなこといちいち決めなくてもと思われるかもですが、あえて言語化して子どもに意識付けしました。

そうでないと、「やった!今日は早く帰れる日。家でのんびりできるぞー!」となるのが目に見えているので。

そういうモードになっている子に「今日は時間がありそうだから、先取りを多めにやったら?」なんて言ってしまうと、おそらく子どもが嫌そうな顔をすると思うので、先に予防線を張っておきます。

「今日は早く帰れる!よし先取り進めるぞ!」と本人が思わない事には、絶対にうまくいかないと思うので、自覚を持つためにもそんな風に決めました。

 

 

そして次に科目のことも子どもと相談しました。

 

先取りに使える時間は、そう多くないはこと私も子どももわかりました。

 

先取りの必要性が高く、絶対的に時間がかかるのは数学なので、優先すべきは数学にしました。

勉強するレベルは基礎レベルではなく応用問題まで解けるレベルまでやる、数学は高校受験の問題に立ち向かえるぐらいのレベルに仕上げながら進める。

 

そして英語は、すでに小4の時から基礎英語を聞いているし、中1の春から中2生向けの基礎英語2を聞いていて(中2になったら中3向けの当時の基礎英語3をきくつもりでいたので)、基礎英語でも先取りのインプットはできていると考えて、アウトプット中心にあまり負担なくやっていこう。数学と違って単元ごとに内容が違うわけではないので、普段の学習と合わせて、英語が定着していくことを優先に。

 

それから理社に関しては、中3の9月~1月までに習う単元だけ先取りすればいいので、中1からやらなくても良しとして、いつから始めるかはおいおい考えるとしました。

そして今まで通り、定期テストの勉強が受験勉強を兼ねているという意識で、毎回丁寧にやろうとと再確認。

 

国語に関しては、なかなかこれが先取りと言えるものがないよねと。

漢字や語彙(熟語や四字熟語など)は漢検2級の漢字までしっかり勉強済みなので中学の範囲は既に終わっていました。

古文については、うちの地域の高校受験問題は古文は難しくないと知っていたので、学校で習う程度で先取りの必要はなしと判断。

漢文は、子どもが小学校の時に三国志にはまったおかげで漢文常識が結構あったのと、小5の時に、漢文が読めるようになりたいといって一人で勝手に漢文の勉強をしてたので(中学生向けの漢文に特化した参考書がみつからなかったので高校用の漢文の参考書を買って欲しいと言われてそれを読んでました)、小学生の時点で漢文の知識を随分つけていたので、これも特にやらなくても大丈夫でした。

 

一方、小説読解や論説読解は、頭を抱えてしまうほど全く出来なくて、色々と試行錯誤中だったのでこれまで通りそれを続けようと話しました。

ただ、これに関しては長期休暇の時にやることがほとんどで平日にやることはありませんでした。

 

 

実際にやったことは以前書いた記事にも書いています。

fumiax.hatenablog.com

 

こんな感じで実際に中1の11月頃から先取り学習を始めました。

中1の冬休み前までがお試し期間という感じでしょうか。

 

 

 

そして中1の冬休みに入る時に、もう一度先取りのこと子どもとちゃんと話をしました。

1ヶ月やってみた手ごたえ、今後、本格的にどう進めていくか?

 

使っている問題集は理解しやすいか?

今の勉強のレベルで先取りとして役立っているのか?

学習したことは頭のなかに定着しているか?

かかる時間はどうか?

 

 

これに加えて、この時大事だったのは、これから中3の夏前までにどういうペースでやっていくかを決める事でした。

 

中3夏前までの長期計画を立てました。

作った計画表は、生命保険なんかでよくみるライフプランみたいな感じの形です。

横軸に中3夏までの期間、縦軸に科目(5教科)を書きます。

 

そして、中2の数学はこの時期までに終わらせたい、中3の数学はここからはじめて中3の夏までに終わらせたいという大きな目安を決めました。

(計画表類は全て捨ててしまって手元に残っていないので、具体的にこの時にいつの時期に中2を終わらせようとしていたのかは、全く覚えていないのですが)

 

英語は先取りをするために始めようといってたのですが、子どもがどうせやるなら、問題集は中1のスタートの本からやってこれまで抜けがないか確認してみたいと言いました。

使っていた英語の問題集が、中1前期・後期と2冊に分かれているものだったので、私は後期からやらせるつもりだったのですが、子どもの意見を聞いて中1前期からはじめることにしたので、中2前・後、中3前・後をどの時期にやるかという事を決めました。

 

国語と理科と社会は、上に書いたようなことを時期にあわせて、表に書き込みました。

 

これで全体的なスケジュールを可視化できました。

 

 

次に、数学中2の先取り分を予定の時期まで終わらせるために中期的な計画を立てます。

 

実はこの時子どもに、参考書だけだと定着しているかどうかわからないから、問題集も追加してちゃんとできるか確認したい言われました。

問題集を追加するとなると、当然、その分の時間が更に必要になります。

時間を考えると迷うところです。

 

しかしこの頃、子どもの変化も私は感じていました。

学校の定期テストを3回経験した後です。

 

定期テスト1回目は私が1からやり方を教えて、2回目は1回目のやり方をなぞりつつも子どもの意見を聞きました。そして3回目は、「もうわかったから大丈夫」と子どもが言うので主にチェックだけしていました。

自分がやったテスト勉強がどう本番のテストに活かされたのか、自分が使った問題集は良かったのか、そんなことを考える力がついてきたと思います。

定期テストで自分の勉強のやり方を考えて、意見をはっきり言うようになっていました。

 

子どもが言うのなら、きっと問題集は必要なんだろう。

必要だというならば、やるしかない。

 

追加することは、時間的に可能だろうか?

 

この時私は子どもが漢検の勉強をしていた時のことを思い出しました。

漢検の時は連続で受けていたため3~4カ月に1回のペースで検定を受けていました。

漢検の準備には2冊の本を使っていたので、3ヶ月で2冊の本をやりきる必要がありました。それを実現するために、私は問題の一覧表のチェックリストを作っていました。

 

簡単にいうとエクセルに本の目次を全部入力して、その横にそれをやる予定日、実際にやった日、理解度のマーク(〇、△)が書き込める表を作っていました。

この一覧表があると子どもの目にも全体量がわかりやすく、今どれぐらい終わっている、残り何日でやりきらないといけない量というのもぱっとみてわかりました。

また子どもが漢検の勉強が終わった後に表に書き込むことで達成感をもたせる目的もありました。

そして、私の方も子どもの進捗状況がすぐにわかるので、子どもへの声掛けもしやすいというメリットもありました。

 

 

漢検の時みたいに一覧表作る?」

と聞いたら、

「作って欲しい。参考書と問題集を交互にやるから、出来れば参考書と問題集をやる順番通りに並べて1つの表にして欲しい」

と言いました。

 

うわぁ、めんどくさ(心の声)と思いましたが、気を取り直して、「あなたのいいように表を作ってあげるから指示して」と答えました。

 

そんなわけで、問題集も手に入れて。

 

まずは参考書の一章の目次を入力する、そのあと問題集の同じ章の目次を入力する、そんな感じで参考書と問題集を交互に入れて(さらに細かい指示は子どもからありましたが)、数学の先取り表ができました。

 

これがあると、何回分やらないといけないかすぐにわかります。

 

例えば、全部で200回分あるなら、1日1回分やると200日かかる、1日に2回分やると100日で終わる、そういうことです。

子どもは、「例題は1題30分でできるから1日2題で1時間ぐらいかな、章末問題は時間がかかるから1日で1つだけだな」なんて、その表をみながら自分のペース配分を考えていました。

 

私は、どんなペースでやるかには一切口出ししていなかったので、子どもがこういうやり方で進めたいと思うという話だけ、わかったような顔をして(本当はあまりよくわかっていない)ふんふんと聞いてあげてました。

 

私が気にしていたのは、終わらせる予定の時期に本当に終われるかということと、予定外のことがあった時にリカバリーできる調整日が取れるかどうか、ということぐらいでした。

(勉強の予定を立てる時は必ず調整日も作るように言ってました。きつめのスケジュールを最後まで組んでしまうと、途中でイレギュラーなことがあった時に、それ以降のやる気が全部無くなって終わってしまうというのを避けるためです。)

 

そして、その予定にそって進めていくわけなんですが、すぐに子どもから

「英語の問題集の一覧表も作って欲しい」

と頼まれて、またエクセルで表を作りました。

 

全体量がみえる表があると無駄に焦ったりすることなく、落ち着いてやれたようです。

 

ちなみに数学と英語のやりかたやバランスも全部、子どもに任せていました。

数学だけ何日も続けている日もあったり、その逆もあったり、もちろん両方やる日もありました。

子どもなりに集中力が高い日は数学をやってしまった方がいいと考えたり、集中力がたりない日は、両方の科目で気分転換した方がいいと考えたりしてたようです。

 

中学生の毎日は色々なことがあります。

運動会の練習で一日中校庭にいて疲れていたり、美術の授業でのんびり絵を2時間書いてゆっくりした気分で少し余裕があったり。

親は朝送り出して夕方帰ってくる姿をみているだけなので、子どもが同じことを繰り返しているだけに感じることもありますが、本人にしたら、毎日が全く違う日でしょう。

そういう子どもの気分とか疲労感とか、それは本人しかわからないことなので一方的にこうすべき、みたいなことは言わないようにしていました。

 

 

長くなってますがもう少し、大事なことを書いておきたいと思います。

 

計画表のことです。

 

中1の冬休み前に作ったと上に書きましたが、このあと何度も見直ししてます。

 

見直すタイミングは、長期休みに入る直前が多かったです。

予定よりも遅れていること、先に進んでいること、それを確認してさらに長期休暇の時にどうやって進めていくか、具体的に計画を立てました。

 

しつこいですが、計画本当に大事です。

 

親子で何度も見直ししていると、だんだん実現可能な計画の立て方がわかってきます。

こういう時期は予定よりも進まないなとか、こういう時はやる気が上がる時期だなとか、子どもの気分の上がり下がりにも気がつきます。

計画を何度も作り直すことで精度があがってきます。

 

そして、お子さん自身も計画をたてることがうまくなってくると思います。

親は様子をみながらどんどん子どもに任せていくといいでしょう。

中学の時に勉強の見通しをたてる力、ゴールから逆算して予定を立てる力を身につけていると、今度は高校生になった時にそれが活かされてきます。

 

それからなにより、計画をたてるというのは、気持ちがリフレッシュされてもう一度スイッチをいれるタイミングにもなります。

計画表は、やる気スイッチです。

 

 

こんな感じで我が家では、先取り学習を進めていきました。

この頃は、中2の3月にコロナが始まって休校になるなんて思いもしませんでしたが。

結果的に、自力で先取りをやっていたおかげで、休校期間に自分で勉強をすすめることが何の苦もなくできました。

もしかしたら、休校は子どもにとって追い風だったかもしれません。

休校になったおかげで、予定よりもずっと早く中学の先取りが終わることになりました。

 

 

 

次回、あと少し先取り学習のこと語ります。

 

 

 

 

子どもが中学の時に使っていた国語の参考書・問題集の一部です。

中学時代は国語の試行錯誤時期で、中学受験や大学受験のものまで手を広げて探しました。

 

 

 

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