考えるお母さん**大学受験を見守る         

塾なしオール公立の息子が東大生になりました。考えるお母さんがこれまでの子育てを考えてポツポツと語ります

夏休み前の受験生は何をする?

3学期制の中学校は、そろそろ期末テストが終わって午前授業になったりしている頃でしょうか。

1学期の成績が気になりながらも、近づいてくる夏の雰囲気に少し肩の力が抜けてくるかもしれません。部活をやっている子は、最後の夏を意識して勉強よりも部活が忙しくて、受験生なのにこれでいいの?と親御さんははらはらしてるのではないでしょうか。

湿度も高く、気温も上がってきて、身体も疲れます。親も子もイライラしますよね。

 

今の時期は、夏休みになったらあれもしよう、これもしようと親子で色々と考えている時期だと思います。

私もよく本屋の参考書コーナーであれやこれや物色していました。

しかし、夏休みは思っているより短いです。

そして学校によっては受験なんてお構いなしに容赦なく夏休みの宿題を出してきます。(子どもの学校がまさにそうでした)

 

 

夏休み前のこの時期にやることは2つ。

 

1つは、夏休みの勉強時間のあぶり出しです。

カレンダーにとにかく予定を書き込む。本人の夏休みの学校の予定、部活、遊びの予定、1日中フリーな日は何日あるのか、予定がある日は何日あるのか。

あとは家族の予定、親の夏休み、それから今年はオリンピック(7/23~8/8)があります。

 

家族ののんびりした空気やオリンピックに影響をうけないタイプの子ならいいのですが、お父さんが家にいると休日感がでてしまうとか、オリンピックが盛り上がってくるとやっぱりTVをみたくなってしまうなど、色々誘惑もあると思います。

 

子どもに夏休みの計画を立てなさいというと、ただただ空いている時間に目一杯勉強時間をつくろうとしがちです。

また、時間の見積もり方も甘いことが多いのではないでしょうか。

夏休みの宿題の読書感想文を1時間で書くとか(本を読む時間はどうするの?)、ポスターを2時間で書くとか(構想はもう決まっているの?)、そもそも学校の夏休みの宿題の事は勉強時間に入れてなかったとか。

 

夏休みの予定は、親の目線も入れて現実的なものが作りたいところです。

まずは夏休みの宿題の全体量の把握です。そして何時間かかるか現実的な概算を出す。

 

そして、親だからこそ色々わかることがあると思います。

午前中部活がある日は、午後疲れて集中力が落ちるだろうなとか。

オリンピックが始まったら、サッカーの日本戦はオンタイムで観たがるだろうなと思ったら、それもスケジュールに組み込んでカレンダーに書きます。どうせ我慢できないのなら最初から書いてしまいます。

そして、色々書き込んだ上で考えてみればいいのです。

書いてみると思っていた以上に時間が無いと感じるのではないかと思います。

そこから優先順位を考えて、時間をひねり出す工夫をしたり、何かを減らすことを考えるのが大事です。

夏休みにどれぐらいの時間を受験勉強としてつかえるんだろうという具体的な時間がを出すことによって、何の勉強ができるのかがわかります。

 

勉強することを先に決めてしまうと、夏休み中にできない、やり残すことが多くなるでしょう。

 

例えば、夏休み中に全国高校入試問題の数学を全部やるぞと意気込んでも、公立高校だけでも全都道府県だし県によってはA問題とかB問題とか1つではないし、難しい私立高校の入試問題も載っています。

 

「1冊やる」という心意気はいいのですが、そんな時は「1冊やるのに何時間かかるの?」って聞いてみてください。
お子さんは、え?ってなるかもしれません。

 

入試問題は50分ぐらいのところが多いと思います。県によっては時間が余るようなやさしい問題もあるようですが、まだ夏のこの時期ですし難問も多い高校入試数学です、50分で解ききれたら御の字です。それに丸つけもすることを考えると、少なく見積もっても1問題1時間でしょうか。

次に目次で問題がいくつあるか数えてみましょう。

その問題数に1時間をかけたものが、その1冊を終わらせるのに最低必要な時間です。

(実際は間違えた問題、解けなかった問題の解きなおしの時間がこれにプラスされるはずです)

 

夏休みに受験勉強に使える時間の概算を出した上で、1冊全部やるには何時間かかるかという概算も出したら、それが現実的な計画かどうかがわかります。

そして夏休み中に全部やるのが現実的でないのなら、北から順番にやっていくよりも、自分の地域の入試問題に似ている都道府県の問題からやっていこうとか、敢えてこの時期に私立の難しい問題に挑戦するとか、次の作戦をたてることができます。

 

「全国高校入試問題を全部やろう」というのは極端な例ですが、夏休みというのはついつい時間が沢山あるから色々できると思ってしまいがちです。

でも、受験生の夏は思っている以上に短いです。

やりたいことを積み上げて片っ端からやるというよりも、各科目の優先順位をつけてやることを決めるほうが、秋以降の勉強へとつながります。

勉強の優先順位を決めるためにも、夏休みが始まる前に、夏休みの勉強時間がどれぐらいとれるか、現実的な見立てをたてることが大事です。

 

 

そして2つめ。

 

夏休みになったらやろうと思っていることは、夏休みを待たずに今からスタートです。

先生によっては、早くから夏休みの宿題を渡してくれたり、これを出しますというような話をしてくれる先生もいると思います。

そういうものを優先的に終わらせてしまう。

 

また期末テストも終わって、下校が早くなっていたらその時間で、夏休みからやろうと思っていた勉強をこの時期から始める。

 

ちょうどあと2週間で夏休みに入る学校も多いでしょう。

夏休み前の学校というのは、すこしのんびりした雰囲気もあると思います。期末テスト頑張った子はひと息いれたくなるでしょう。次は夏休みから頑張ればいいやと思いたくなる時期ですが、この時期に頑張ってる子も絶対にいます。人が休みたくなる時期に頑張れる子はやっぱり強いです。

1日1時間やったとしたら2週間で14時間です。

14時間あったら何ができるでしょう?

 

この時期にひと息入れずに頑張っている子が1日1時間他の子より勉強していたら14時間の差がつきます。

夏休み1日5時間の勉強だとしたら、14時間は3日弱の勉強量に相当します。

1日たった1時間でも2週間という期間だと大きな時間です。

もちろん最後の部活が大変で体力的に辛いから夏休み前に少し休息の時間が必要というお子さんもいると思います。そういうお子さんは、ここでしっかり休んで、休んだ分をどこで取り戻すのか決めておくといいと思います。

 

ただ、何も考えずになんとなく過ぎてしまいがちなこの夏休み前の時期、どう過ごすのかちゃんと意識をもっていると、受験勉強に使えたり夏休みからのスイッチとしてつかえたりするので、親子でどう過ごすか考えてみるのがおすすめです。

  

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