昨日、子どもとYoutubeをTV画面でみていたら、世界史の覚え方の話をしているものがありました。
世界史の覚え方には2つのアプローチの仕方があるというような話だったのですが、1つはざっくりと全体の流れを覚えてから細かいところをつめていくやり方、もう1つは用語や要点など、まずは点から覚えていって後からその点を繋いでいく覚え方がある、というものでした。
そこで、世界史が好きな子どもに聞いてみました。
「どうやって覚えてるの?」
私は流れを押さえてからの方かな?なんて思ったのですが、子どもの答えはちょっと違っていて。
「この2つのやり方ではなくて、薄い紙を重ねていくようなカンジかな」と答えました。
なるほど。
このひと言で、イメージが理解できました。
そして、そうだこの子は小さい時からそういう子だったと納得してました。
子どもは薄い紙という言い方をしましたが、レイヤーを重ねると言った方がわかりやすいかもしれません。
レイヤーというのはグラフィックソフトなどでつかわれる言葉ですが、イメージとしては透明フィルムに絵や文字を描いて、それを何枚も重ね合わせて1つのデザインを作るというやり方。
もともと頭の中にある知識(中学で習ったことや、TVなどでみて知っていた情報)のレイヤー、授業で習ったことのレイヤー、ナビゲーター(世界史の参考書)のレイヤー、問題集のレイヤー、用語集のレイヤー、模試のレイヤー、そういうのが頭の中に重なってきて、だんだんと色々なことがはっきりとわかってくるみたいです。
点で捉えるというよりも、面で捉えていて、それを重ねていくカンジかな。
最初のレイヤーは、薄い字で書かれていてはっきりしていなくても、また別のレイヤーの薄い字が同じ場所に重なることでだんだんその文字が濃くなっていく、そうすることでその文字がはっきりとみえるようになるみたいです。
レイヤーは多ければ多いほど良くて、子どもの頭の中では、世界史のイメージを作る時に、アニメのキングダムのレイヤーが重なったり、好きな欧州サッカーのレイヤーを重ねたり(地名や人の名前が覚えやすくなるそう)もしているみたいです。
子どもの頭の中にある世界史とは関係ないレイヤーも、もしかしたらここに重なるのでは?と重ねてみたりして、それがぴったりと重なると面白くて、他にもなにか重ねるものはないのか?と考えてみたり、そんなことをやってるんだと思います。
この薄い紙を重ねていくというイメージは、他の科目でも同じみたいです。
子どもは小さい時から、同じ本を繰り返し読むことをほとんどせず、勉強も同じことを繰り返すのを好みませんでした。
よく勉強法にワークを3周するとか、教科書を3回音読するとかありますが、そういうのは本当にやりたがりませんでした。
教科書を読むのは1回、ワークでやり直すのは間違った問題だけ。
漢字も英単語も、繰り返し書かされる宿題やワークなどを嫌ってました。
子どもは同じものを繰り返すより、違うものをやって重ねていく方を好みました。
同じ厚さにするのなら、1つの紙を厚くするよりも、薄い紙を何枚も重ねていくやり方の方がきっと楽しいのだと思います。
どういう風に頭を使っているのか、聞いてみると面白いものだなと思いました。
私?
私は、レイヤーに描かれた文字が年々薄くなっている上に、それが老眼でどんどんみえにくくなっているといったところでしょうか。
レイヤーの重なりばかりが多くなっていますが、多いわりには字が滲んで読めない。
あと、レイヤーを持っていることはわかるのだけど、それが頭のどこにしまってあるのかがわからない、取り出せない、そんなかんじです。
アレとかソレとか、固有名詞がなかなか出てこなくなる年頃です。
このポスター我が家のお風呂にも貼ってあります。