今日は最近の中学校の定期テストについて、思ったことを書いてみようと思います。
ネットニュースなどでも時々、定期テストを廃止する公立中学校の話などをみるようになりました。
まだ中学を卒業して2年ちょっとしか経っていませんが、急速な変化を感じています。
定期テストを減らすところ、定期テストそのものをなくして単元テストにするところ、小テストを積み重ねるところ、また定期テストを先生が作らずに業者に委託するところもあるとか。
私の住んでいる地域もそういう学校が出てきているそうです。
私は単元テストとか小テストのみというのはちょっとなぁと思ってしまいます。
子どもが中学生の時の話です。
9教科のうち、なぜか体育のペーパーテストだけ定期テストがなくて単元テストでした。
回数的には年に6、7回だったような記憶があります。
タイミングとしては、定期テスト直前の週の体育授業の時間にペーパーテストが行われてるのが年に4回。
それ以外では、実技の種目の切り替え時に、種目でやっていた競技の内容を問うテストと、保健の問題を組み合わせて作られていました。
(子どもたちには来週テストやるよというような口頭での告知で、特に親に対しては何もお知らせはないので、子どもが言わなければ親はいつテストをやっているのかわからない状態でした)
子どもはこのペーパーテストをきっちりと点をとっていたし、内申点も気にならなかったので(体育は5がとれていました)、不満はなかったと言えばなかったのですが。
しかし、ずっと疑問に思っていることはありました。
それはこのテスト、公平性は保たれているか?ということです。
単元テストは体育の授業時間内に行われます。
1学年のクラスは5クラス。
男女別にやるものもあったので2クラスを組み合わせて授業をやっていたようなので1、2組合同、3,4組合同、5組だけと言う風に、学年の体育は3つの時間割に分かれていました。
何がいいたいかというと、体育のペーパーテストは学年で同日、同時間には行われていなかったということです。
例えば、火曜日の1時間目がテストのクラス、水曜日の1時間目がテストのクラス、水曜日の5時間目がテストのクラスがあったということ。
テスト問題は全く同じだし、テストが終わった後に問題用紙を回収されることもありませんでした。
これってテストの情報を先に終わったクラスから問題をもらったり、どんな問題が出たかを聞くことがいくらでも可能なんですよね。
このことを疑問視する声もあがっていなかったし、ママ友同士の会話でもこれが話題になることもありませんでした。
子どもからも、テスト問題が他のクラスに流れたとか、誰かが問題を手に入れてたとか、そんな話も聞くことは無かったので表立って問題になるようなことはなかったんだと思います。
しかしこれが公平なテストと言えるのだろうか?
先生は、「まだやっていないクラスがあるからテストの内容は言わないように」と言ってたとは思います。
そう言われたからって本当に言わない?
友だちに「なにが出たかヒントだけちょうだい」って言う子もいるかもしれません。
「うーん、バスケのファールの名前を覚えておいた方がいいかも」と答えるかも。
そういわれたら、次の日のテストのためにそこを重点的に覚えようと思いますよね。
もしかしたらLINEなどで友だちに「問題送って」なんていう子もいたかもしれない。
また双子も学年に2組いて、その子たちは毎年必ずクラスを分けられていました。
そういう子たちは、これから受けるテストの問題を姉妹や兄弟が家でもっていることもあります。
問題をみたとかみていないとかそういう個人的なことじゃなくて、そもそも色々なことが考えられるその状況を作ってるテストのやり方が公平なの?というのが卒業するまでずっと心にひっかかっていました。
これを読んで、体育なんだし、ペーパーテストはそれほど成績に関係なのでは?と思ったかたもいらしたかもしれません。
子どもの中学校の内申説明会の時に、体育での実技評価は1/4です、と最初に説明がありました。(子どもの学校ではそういう基準でつけているという話です)
成績をつけるための観点が4つあり、実技はそのうちの1つなので、実技にB〇(3の評価)がついても、その他3つがA〇ならば体育で5がつきます。運動が苦手でも頑張って実技でB〇をとって、それ以外のペーパーテストやレポート、保健、授業態度などを頑張れば5をめざせますから、と言う説明がありました。
こういう成績のつけかたをしている場合、ペーパーテストの割合ってかなり重要だったと思います。
先に書いたように、子どもは体育で5でした。
(運動は得意ではなかったので、実技はだいたいB〇(たまにA)がつきましたが、実技以外はA〇がとれました。)
内申点がとれている子の親が、わざわざ不公平ではなんていうのもおかしいし、余計な波風をたてて子どもの心証が悪くなるのも嫌だったので、私は何も言わずに3年間だまっていました。
最近は、授業中に単元テストをやるところが増えているなんて聞いてしまうと、それってちゃんと公平なテストとして成り立っているのだろうかと、子どもの体育のことを思い出して考えてしまいます。
欠席等で定期テストを受けられず、後日同じ問題を受けるなんてこともあるとは思うのですが、それでも定期テストはほとんどの子が同時刻に一斉に受けるので、やっぱり公平なテストだと思います。
単元テストも同時刻にやっているのならいいのですが、子どもの中学の体育のテストのように時間どころか日にちまでずれていると、ちょっとなと思ってしまいます。
内申点が高校受験に全く関係がないのなら、みんなが一斉にテストをやらなくても気にならないのですが。
(高校ではこの単元テストが色々な教科であるのですか、ほとんどの子が一般受験なので評価を気にする必要もなくて、私も高校での単元テストに関しては公平性がとかは全く気になりません)
内申点の1点の重みってやっぱり合否にかかわってくることなので、どうなんだろうと思てしまいます。
また他にも、小テストだけ、単元テストだけだと、短期記憶の勉強のみでテストの点がとれてしまうので、内申美人をうみだしやすのではと思ったりします。
最近習ったことのテストだったら記憶に残りやすいし、範囲も狭いから短期記憶のよい子なら一夜漬けで乗り切っていけるかもしれません。
しかし、高校入試となると急に三年分の学習内容の試験になるわけです。
短期記憶だけの勉強をしてしまうと、結局もう一度、高校受験のために同じことを勉強する必要が出てきてしまいます。
定期テストは、範囲が2,3か月分なので、受験に向けて勉強するサイクルとしてもちょうどいいと思っていました。(特に理科と社会)
短い範囲、短いサイクルのテストは勉強もしやすいし、点も取りやすそうですが、その分、ちゃんと勉強した内容が長期記憶として定着しているのか確認するために模試などを積極的に利用した方がいいかもしれません。
受験期になって模試を受けてみたら、全然覚えていなかったなんてことにならないように、抜け漏れがないかチェックが必要です。
こういう流れだとますます学校では内申点をとる勉強、受験勉強は塾でするものという流れが出てきそうな気がします。
塾なし勢だった者としては、考えてしまいますね。
公立中学校から公立高校を受験するのに、なぜ学校の勉強だけでは足りないんだろう。
誰もが塾にいかないといけないという気持ちにさせられるこの流れはいつまでも変わらないんだろうか。
中3の三者面談の時、担任に、「塾に行ってたら色々対策もしてもらえるんだけど」と、暗に塾へ行った方がいいんじゃないか的なことを言われたこともありました。
中学の先生まで、塾に通うことを前提で高校受験の話をするのってどうなの?と今でも思っています。
大学受験になった途端に自学力が大事と言われるのに、高校受験になると塾の指導ありきで話をされるのはなぜなんでしょうね。
私がいまだに、中学のことや高校受験のことをしつこく書くのは、この「塾ありき」の世の中にうんざりしているからかもしれません。
もちろん必要な人は塾を使えばいいと思うし、塾の存在を否定するわけでもないんですが。
でも、だれも彼もが塾に行かなければいけないってことはないんじゃないの?って思うし、少なくとも中学の先生が、塾に行ったほうが安心って保護者に言うのはなにか違うんじゃないかと思っています。
いまネットでは、子ども家庭庁の5兆円の使い道について炎上していますが。(いやほんとに税金使って何してるんだと思います)
そんなことに使うお金があるのなら、公立中学校へまわせばいいのに。
塾にいかなくても、生徒それぞれの学力にあった授業ができるように工夫できないものなのか。
子育てにおいて教育費はとても大きな出費になります。
更に、いまは第3次中学受験ブームと言われていて、中学受験ありきで子育てを考えたらますます経済的不安も浮かんでくるでしょう。
少子化の原因の一端に教育費に対する不安というのも少なからずあると思うのですが。
定期テストの話を書くつもりが、なんだか話がどんどんずれていってしまいました。
すみません。